外国為替市場で取引されている通貨ペアは主にドルストレート通貨ペアとクロス通貨の2種類のグループに分けることができます。
ドルストレート
ドルストレートとはドル絡みの通貨ペアのことを言います。
ストレートという言葉がつくのは、世界の基軸通貨が米ドルなので、ドルと直接取引する通貨のこ
とを「ストレート(直接)通貨」と呼び、ドル絡みの通貨ペアのことをドルストレートと呼びます。
代表的なドルストレートの通貨ペア
USD/JPY・EUR/USD・GBP/USD・USD/CHF・AUD/USD・NZD/USD・USD/CAD など
ドルクロス・クロスドルなどという言葉を見かけることがありますが、そのような言葉はないです。
クロス通貨
クロス通貨とはドルが絡まない通貨のことを言います。
代表的なクロス通貨ペア
EUR/JPY・EUR/GBP・GBP/JPY・EUR/GBP・GBP/CHF・AUD/JPY・EUR/AUD・NZD/JPY・CAD/JPY など
クロスという言葉がつくのは、クロス取引という、米ドルを介した為替取引を行うためです。
クロス取引とはどのようなものかを説明します。
たとえば、ユーロ/円を買う場合は、
「米ドル/円の買い(円を売って米ドルを買う)」と「ユーロ/米ドルの買い(米ドルを売ってユーロを買う)」の2つの取引を同時に行います。
この2つの取引を掛け合わせると、
「米ドル/円の買い」の「米ドル売り」と
「ユーロ/米ドルの買い」「米ドル買い」が相殺(そうさい)されて残るのが、
「円売り」と「ユーロ買い」になりますので、ユーロ/円の買いを持ったことになります。
米ドルを介して「交差」する2 つの取引をすることから、クロス(交差)取引と呼ばれています。
なお、FX取引では直接クロス通貨の取引をすることができるので、上記のような2つの取引をする必要はありません。