06.高金利の通貨を狙うのもひとつの手

FX取引で利益を得るための収益源の一つがスワップポイントです。

低金利通貨を売って(借入)、高金利通貨を買う(預入)と、その金利の差額を得ることができます。

例えば、金利0.10%の日本円を売り(借入)、2.00%の豪ドルを買う(預入)と、
2.00%-0.10%=1.90%の金利差分に相当する金額をスワップポイントとして、日割りで授受することができます。

そして、スワップポイントはポジションを保有している限り、保有しているポジションの損益とは関係なく、取引口座に反映されます。

授受されるスワップポイントは保有しているポジションの量に比例して大きくなります。

特に日本では低金利政策をとっている状況なので、日本円を売り(借入)、豪ドルやニュージーランドドル、南アフリカランドといった高金利通貨を買う(預入)というのも一つの運用方法になります。

下記の表は主要国の政策金利表です。

 

スワップポイント目的で取引をする場合は、上記表で政策金利が低い国の通貨を売って高い国の通貨を買えば、スワップポイントを受け取ることができます。

豪ドル/円を1万通貨買い、1年間保有した場合にどのくらいのスワップ収益があるか計算しています。

<計算条件>
1日に受け取れるスワップポイントが50円(1万通貨当たり)
取引数量:1万通貨

50円×365日=18,250円

年間で18,250円ものスワップポイントを受け取ることができます。

スワップポイントは、保有しているポジションの損益とは関係なく、授受されるので、為替相場の変動で年間18,250円分の損失が出ても、1年間で授受したスワップポイントの利益で相殺(そうさい)できることになります。

 

反対に、豪ドル/円を1万通貨売り、1年間保有した場合にどのくらいのスワップポイント損失があるか計算しています。

<計算条件>
1日に支払うスワップポイントが-50円(1万通貨当たり)
取引数量:1万通貨

-50円×365日=-18,250円

年間で-18,250円のスワップポイントを支払うことになります。

スワップポイントは、保有しているポジションの損益とは関係なく、授受されるので、為替相場の変動で年間18,250円分の利益が出ても、1年間で授受したスワップポイントの損失で相殺(そうさい)されてしまい、損益は0になります。

そして、為替相場の変動で損失が出た場合、1年間で授受したスワップポイントの損失もあるので、為替相場による損失、年間スワップの損失が発生するので、二重の損失を被ることになります。

 

上記のことから、高金利通貨の売りポジションを持つ場合は、
あまり長い時間ポジションを持つことは控えたほうがよいです。

相場の格言で「買いは家まで、売りは命まで」という言葉があります。

通貨や株価は0円より下がることはなく、損失は限られますが、上がる場合は青天井でどこまで上がるか分からず、
無限大に損失が増え続けて家を失うどころか、命まで失うことがあるからです。