古代ローマ帝国の高品質金貨は2010年代に価格が大きく上昇し、その上昇トレンドは現在も続いているようです。その価格推移はどうすれば分かるのか?ですが、FXのチャートと違って誰もが簡単に見られるわけではなく、過去の価格を丹念に調べていくとその傾向が見えます。
では、高品質でなく摩耗が進んだ金貨はどうなのか?ですが、こちらはあまり価格が上昇していないように見えます。全体として高品質なコインに人気が集まるのは自然な成り行きですので、コレクションではなく投資として考える場合は高品質金貨を狙うことになります。
アントニヌス・ピウスの金貨
今回ご紹介する金貨は、古代ローマ帝国の五賢帝の一人、アントニヌス・ピウスの金貨です。
高校で世界史を学んだ人ならば、五賢帝の名を聞いたことがあるはず(たぶん)。その五賢帝の中でも、アントニヌス・ピウスの時代は大きな戦乱がなく平和な時代だったことが知られています。
https://www.darumacoins.co.jp/products/detail.php?product_id=9271
スペックは以下の通りです。
・材質:金
・品位:0.978~(純度97.8%~)
・直径:20mm
・発行年:西暦145年
・グレード:EF(極美品)
2,000年も前の金貨ですが摩耗がとても少なく、アントニヌス・ピウスがどんな顔立ちをしていたのかがはっきりと分かります。
正直なところ、この紹介記事を書くのではなく自分で買いたいと思う金貨ですが、欲しいものを買っていたらお金がいくらあっても足りません。これはとても良い品質です。
スラブに入れて売ろう
さて、このコインですが、画像を見ていただくと分かります通りスラブ(プラスチックケース)に入っていません。いわゆる裸コインであり、コレクターの間では評判が良いですが投資や転売目的だと少々扱いづらいです。
その理由ですが、純粋な投資目的の保有者はコインの扱いに慣れていない場合もあり、保管時にうっかり傷をつけてしまうのでは?と心配になったり、グレード(コインの評価)はどうなんだろうと心配になったりするからです。
この心配は、次に買う人から見ても同様です。そこで、投資目的で買う場合、このコインを販売している(株)ダルマに依頼すれば、鑑定会社に送付してスラブに入れてもらえます(スラブにグレードが明記されます)。
そして、オークションでの落札価格や個人間売買サイトの様子を見ますと、(少々おかしな話ですが)スラブ入りコインの価格は裸コインに比べて2割から10割ほど高い傾向が見られます。
全く同じコインなのにスラブに入るだけでこれだけ価格が変わってしまう…この理由は先ほど書きました通り、保管のしやすさなど利便性が高くて人気が集まるからです。
というわけで、少なくとも過去から当記事執筆時点に至るまでこの傾向が見られますので、投資目的の場合はスラブに入れておきましょう。
お願い: (株)ダルマでコインを購入すると、 「どこから情報を得ましたか?」という趣旨の質問を受けるでしょう。 その際、「ゆったり為替から情報を得た」と答えていただけますと幸いです。 「鹿子木さんのサイトから」と回答しても、 (株)ダルマに理解してもらえないためです。