17.両建て(りょうだて)

両建てとは、同一通貨ペアで 「買い」 と 「売り」 のポジションを持つことを『両建て』といいます。

例えば、ドル/円の買いポジションを120円で持っているとします。

上がると思って買ったものの予想に反して下げてきた場合、様子を見るために、
119 円で売りポジションを持って、上に行っても下に行っても利益にも損失に
もならないようにすることを両建てといいます。

つまり、買いと売りのポジションを同じだけ持っている状態です。

買いポジションと売りポジションの差額分が固定されているので、どんなに為替相場が動いても現在発生している損益から変動することはありません。

ただし、ほとんどのFX取引業者の場合、受取りのスワップポイントよりも支払いのスワップポイントの方が多いので、両建て期間が長ければ長いほどスワップポイントの支払いで口座残高が少なくなってしまうので注意が必要です。

ここで、さらに下げて底を打ったら売りポジションを決済し、反対に、一旦上昇して天井を打って再下落を開始したら買いポジションを決済します。

しかし本来は、最初の予測と反対に動いた時点で、機械的にロスカットすることが戦略です。

ストップを入れずに、予測と反対に動き出したら両建てにして問題を先送りにするのは、戦略がないということです。

そのため基本的には、両建てはお勧めしません。

そもそも、両建ては意味がないので、できないFX会社も多いです。
(米国では、両建ては禁止です)

さらに、両建てを外す(決済する)のは結構大変です。

両建てをうまく外せるくらいならば、両建て状態に陥ることはないでしょう。

両建ては、年末に利益を確定すると税金を支払う必要があるため、
一旦両建てにして利益を先送りするくらいにしか使わないと思って下さい。