11.トレール注文

トレール注文とは、為替相場の上昇・下落をある一定間隔の幅を保ちながら追尾し、
自動で決済注文としての逆指値注文(ストップ)価格が変動する注文方法で、
利益の最大化や利益確定および損失の最小化を可能にする注文です。

トレール注文は、先に説明したイフダン(IFD)注文やオー・シー・オー(OCO)注文の逆指値注文でも利用することができます。

保有ポジションに対して、為替相場が有利な方向(利益増加または損失減少)に動いた場合、為替相場をある一定間隔の幅を保ちながら追尾してトレール注文価格が有利な価格に変更されます。

為替相場が不利な方向(利益減少または損失増加)に動いた場合には、最後に変更された価格から動きません。

トレール注文は、相場を追尾する値幅(トレール幅)を設定して注文します。

 

買いの場合

 

例えば、買いのポジションを持っているときに「トレール幅=50pips」でトレーリングストップ注文を出したとします。

価格が上昇(有利な方向に変動)した場合は、決済価格も現在レートから50pipsの幅を保って一緒にトレール注文価格も上昇します。

価格が下落(不利な方向へ変動)した場合は、トレール注文価格は動きません。

為替相場が上昇(有利な方向に変動)し続ける限りは利益を増大することができ、一番有利になった価格(最高値)から50pips逆に動いたところで決済されるということになります。

売りの場合

逆に売りのポジションに対して「トレール幅=50pips」でトレール注文を出したとします。

価格が 下落(有利な方向に変動)し続ける限りは利益を増大することができ、
一番有利になった価格(最安値)から50pips逆に動いたところで決済されるということになります。

トレール注文はトレンドが発生しているときには利益増大が狙えて便利な機注文方法ですが、
トレール幅が狭いと、少しの相場変動ですぐに決済(損切)されてしまいます。

逆にトレール幅が広いと、一時的に利益が取れていても結果として損切となる場合があります。

トレール幅をどのくらいに設定するかは為替相場の状況により判断する必要があります。